ドローンを使った研修について

緑誠蘭高校

長野県南木曾町に学校法人山本学園が運営する緑誠蘭高等学校という通信制高校があります。
南木曾町の蘭本校・塩尻・中津川・愛知県知立市と4校を拠点に構える高校です。

このたびご縁があり、蘭本校と知立校でドローンを用いた授業を担当させていただく事になりました。

環境が生み出す思考

学校の窓から見えるのは山。
廃校となった小学校を利用、リノベーションして高校として活用されている緑蘭高校の本校は、自然に囲まれた素朴な環境の中。生徒さんは塩尻市から岐阜県中津川市、恵那市など広域に渡る地域から通学されてきました。
公共交通機関も少ない山間地域での通学は時間も労力も並大抵ではないことを始めて考えさせられました。
先生は、生徒さんを最寄り駅まで迎え、バスに乗るところまで見届けてから学校に来られます。
2時間に1本しかないバスに乗り遅れると、はるばる授業を受けに来られた生徒さん達が授業を受け損ねてしまう配慮から。
ひとつひとつの気配りにポカポカ温かく感じました。

生徒さん方およそ20名ほど。蘭本校、塩尻校、中津川校と多方面から集まってくださいました。
体育館と教室の2か所を使い、全員で操縦を体験します。

その後、班に分かれてそれぞれテーマに従った学びを進めていきました。
私たち4人も2か所に分かれて授業を進めます。

 

ドローンの農業活用実習

農業に活用されているドローンは軽トラックに乗せなければ移動できないほどのサイズ。
生徒さんの中には既に知っている方もいらっしゃり、話も弾みます。

◆実際にはどのくらいの速度で農薬散布するのか?
◆無駄なく農薬散布するにはどう飛行すると良いのか?
中にはご自身の思いついた「画期的」な飛行経路を何度もTRY&ERRORしている生徒さんも!
実際に活用する場合にはできないことも、授業の実習なら試しながら確認できるので「リアルな体験」に繋がりました。

ドローンの農業活用は、どんどん進んでいるので生徒さんのご家族や身近な方の活用もあり、自分ごととして身近に捉えられるのかも知れませんね。
当日の様子を担当の先生がブログに、市民タイムス様が記事にしてくださいました。
下記のリンクよりご覧ください。

Nadeshiko
緑誠蘭高等学校様 ブログより

 

市民タイムス

市民タイムス WEB様投稿より

市民タイムスWEB様 より

 

プログラミング的学習

思考を言語化する。
プログラミング的学習ってこういうことかな、と思いました。
生徒さん同士、一つの課題に対していろいろな飛行経路を思いついています。
隣同士で話し合い、どちらの飛行経路を採択するのかは、自身の思考を相手に伝えなければ進みません。

言語化された飛行経路はドローン(機械)に分かる言葉に置き換えて伝えて行かなければ思い通りに動きません。
1人で考え、1人で実行すれば早く実現できることが、チームで決める、ドローンに伝わる言葉(プログラミング)に置き換える、ひと手間かけることで誰にでも伝わりやすくなることは貴重な体験。

まだまだ黎明期であるドローンテクノロジーは、せっかく落とし込んだ思考を着実に実行してくれるとも限らない。
そこまで含めて皆さん粘り強く、ドローンが実行できるところまで微調整も行いながら取り組む本来の「プログラミング的学習」体験だったなと思います。

プログラミング的学習

ドローン操縦

ドローンの操縦は1人でもくもくとこと、と思われがちですが実は全く逆なのです。
操縦者はもちろん、安全運航確認者や、機材のメンテを行う人、さまざまな役割があって安全に飛行させることが可能。
ドローンに限ったことではありませんが、「楽しみ」の中に伴う責任感は学生さんの実習として最適なツールだと考えています。

基本の操縦練習、そして「防災」をテーマとした操縦実習は、みなさんの心に残る操縦体験となったことと思います。
友達やご家族との会話の糸口も今日はたくさん持ち帰ったはず。

将来に役立つ体験授業です。

ドローン操縦

レベル4の時代に入って

安全座学の時間には、12/5から始まったレベル4の時代についてもお話しさせて頂きました。
ドローンは私たちの生活の一部となってきます。
新しい時代を支えるのは、現役高校生である皆さんだと言うこと、どう活用するのか、誰のどういう困りごとや便利になることに貢献していくのか。
そんな思考を持って過ごしてくださるといいなとお話しさせて頂きました。

ジャストタイムで長野県伊那市の実証実験のニュースが朝日新聞に掲載されていました。

ドローン物流

朝日新聞デジタル様記事リンクはこちらから

身近なニュースはより自分に近いものとして未来のテクノロジーを感じていただけるきっかけになりますね。
ホットスポット伊那、生徒さん方の記憶にもとどまってくれると思います。

「総合的探求」の授業の名の通り、これからのドローン活用を通して「社会」を知る、調べる、「未来を学ぶ」
わが子にも受講させたい体験実習を開催させて頂けました。

私たちは、ひとつひとつの体験を「楽しい」と感じ、夕食で話題にできるような授業を目指しています。
「楽しい」から学び、次の時代を考える。
そのような研修・講座を目指してこれからも活動していこう!Nadeshikoメンバーも心に温かいものを持ち帰った一日となりました。
次回は愛知県知立市、緑誠蘭高校知立サテライト校で開催させていただきます。

 

ドローンチームNadeshikoは愛知県三河地域を中心に活動しています。
自主開催のドローン教室は、毎月募集と共に満席となる人気教室です。
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